資格をいくつか取ってきて思うのは、資格だけで人生が一気に変わるわけではないということです。
ただ、私の場合は、販売職から事務系の仕事へ移り、その後、経理も担当するようになる中で、資格の勉強が少しずつ選択肢を広げてくれました。
事務職を目指していた頃はMOS。
経理に関わるようになってからは日商簿記。
会計をもっと深く学びたくなってからは、日商簿記1級レベルの学習や全経簿記上級。
家計管理や資産形成にはFPの知識も役立ちました。
今振り返ると、取ってよかった資格もあれば、日常業務で使う場面は限られていた資格もあります。
この記事では、販売職から事務系の仕事へ移り、その後、経理業務にも関わるようになる中で、私が実際に取って役立った資格を目的別にまとめます。
経理としてキャリアアップしたい人向けの資格・スキルは、別記事「経理で役立つ資格・スキルは?」でまとめています。
持っている資格

私がこれまでに取った主な資格は、次のようなものです。
・全経簿記上級
・日商簿記2級
・日商簿記3級
・全経税法2級 法人税法
・全経税法2級 消費税法
・全経税法2級 相続税法
・全経税法2級 所得税法
・秘書技能検定2級
・MOS Excel
・MOS Word
・FP3級
こうして並べると、事務・経理・税金・家計管理に関係する資格が多いです。
最初からすべて計画的に取ったというより、そのときの仕事や生活に合わせて、必要だと思ったものを少しずつ勉強してきました。
MOS
販売職として働いていた頃、私は事務職に移りたいと思っていました。
ただ、当時は事務の実務経験がほとんどなく、「自分に事務職なんてできるのかな」という不安もありました。
履歴書に書けるパソコンスキルもあまりなかったので、まず取ったのがMOS ExcelとWordです。
MOSを取ったからすぐに仕事が決まった、というわけではありません。
でも、事務職に応募するときに「最低限パソコンは使えます」と伝えやすくなったのは大きかったです。
未経験で事務職を目指すなら、MOSはパソコンスキルを示す分かりやすい材料になります。
実際に事務職になってからも、ExcelやWordはよく使いました。
特にExcelは、事務でも経理でも使う場面が多いです。
関数や表作成に慣れているだけでも、仕事のしやすさはかなり変わります。
別職種から事務職に移りたい人にとっては、最初の一歩として取りやすい資格だと感じました。
私が販売職で感じていた向き不向きや、事務系の仕事に移ったときのことは、こちらの記事で詳しく書いています。
日商簿記

事務職に転職したあと、同じ会社の中で採用や総務、経理なども担当するようになりました。
もともと経理専門で入社したわけではありません。
仕事の中で経理に関わるようになり、必要性を感じて簿記を勉強しました。
最初に勉強したのは、日商簿記3級です。
簿記3級を学ぶと、売上、仕入、経費、資産、負債など、会社のお金の流れが少しずつ見えるようになります。
経理の仕事をしていると、ただ入力するだけではなく、「これは何の取引なのか」「どの勘定科目を使うのか」を考える場面があります。
簿記3級は、その土台を作るのに役立ちました。
その後、日商簿記2級も取得しました。
簿記2級では、3級よりも会社の数字を深く学びます。
難易度は少し上がりますが、経理を担当するなら取ってよかった資格です。
私の場合、簿記を勉強したことで、経理の仕事だけでなく、投資や家計管理にもつながりました。
決算書を見るときの抵抗感が減ったり、会社の利益や費用の流れを意識するようになったりしたのは、簿記を勉強してよかったことのひとつです。
経理系の求人を見ると、日商簿記2級が歓迎条件になっていることも多く、持っていて損はない資格だと感じています。
日商簿記3級・2級を勉強したときに使った教材や、ネット試験対策については、こちらの記事で詳しくまとめています。
全経簿記上級
日商簿記2級のあと、全経簿記上級にも合格しました。
全経簿記上級は、全国経理教育協会が実施している簿記能力検定の上位級で、学習範囲は日商簿記1級とかなり近いです。
日商簿記1級ほど知名度は高くありませんが、会計をきちんと理解したい人には意味のある資格だと思います。
日常の経理処理だけで考えると、ここまで必要ない人も多いです。
ただ、決算に関わる業務や会計処理の意味を理解する場面では、勉強していたことが役立つこともありました。
私にとって全経簿記上級は、毎日の経理業務で使う資格というより、会計を深く理解するための学びでした。
日商簿記1級と全経簿記上級の違いや、簿記1級レベルの内容が実務でどれくらい役立ったかについては、こちらの記事で詳しく書いています。
全経税法2級
会社を退職したあと、全経税法2級を4科目取りました。
取ったのは、法人税法、消費税法、相続税法、所得税法です。
税法の勉強は、簿記とはまた違った難しさがあります。
会計の数字をもとにしながら、税金の考え方やルールを学ぶ必要があるからです。
4科目を勉強したことで、税金に対する苦手意識はかなり減りました。
特に、税理士事務所の仕事に興味がある人にとっては、法人税や消費税の基礎を知っているだけでも、最初の抵抗感は少し減ると思います。
ただし、資格の知識だけで実務ができるわけではありません。
実際に働いてみると、資料の見方、申告書の流れ、個別の事情への対応など、勉強だけでは足りないことが多くありました。
思った以上に、税務面では無力だと感じる場面もありました。
それでも、税法を勉強していたことで「まったく知らない状態」ではなかったのはよかったです。
税理士事務所で働きたい人や、税金への苦手意識を減らしたい人には、勉強する価値がある資格だと思います。
FP3級

FP3級も取ってよかった資格のひとつです。
FP3級では、保険、年金、税金、不動産、相続、金融資産など、お金に関する幅広い内容を学びます。
仕事で直接使う場面は多くありませんが、家計管理や資産形成には役立ちました。
保険を見直すとき。
年金について考えるとき。
投資や税金の基本を知りたいとき。
FPの知識があると、まったく知らない状態よりも判断しやすくなります。
難易度も高すぎないので、お金の勉強を始めたい人には取り組みやすい資格だと思います。
私のブログでは資産形成や固定費削減についても書いていますが、その土台としてFPの知識が少し役立っていると感じます。
秘書技能検定2級
秘書技能検定2級は、正直なところ、仕事で直接使う場面は多くありませんでした。
ただ、まったく無駄だったわけではありません。
接遇やビジネスマナーなど、社会人として知っておきたい基本を確認するきっかけになったからです。
特に、販売職から事務系の仕事に移りたい人や、オフィスワークの経験が少ない人にとっては、基本的なマナーを学ぶ意味はあると思います。
ただ、転職で評価される資格かというと、私の感覚ではそこまでではありませんでした。
履歴書に書ける資格ではありますが、MOSや簿記のように、実務スキルを分かりやすく示せる資格とは違います。
事務や経理の実務に直結する資格として考えるなら、優先度はMOSや簿記の方が高いです。
秘書技能検定は、「これで仕事を取る資格」というより、社会人としての基本を整える資格に近いと感じています。
目的別に選ぶならどの資格?

ここまで私が取ってきた資格について書いてきましたが、目的別に選ぶなら優先順位は少し変わります。
販売職などの別職種から事務職に移りたい人なら、まずはMOS Excel・Wordが取り組みやすいと思います。
パソコンスキルに自信がない状態でも、勉強する内容が実務に近いので、事務職への一歩として使いやすい資格です。
ただ、事務職への転職では、資格だけでなく「販売職で経験してきたことを、事務職向けにどう伝えるか」も大事になります。
販売職から事務職を目指すときの経験の整理方法や、応募書類・面接での伝え方については、こちらの記事で詳しくまとめています。
事務職から経理にも仕事を広げたい人なら、日商簿記3級がおすすめです。
経理を本格的にやりたい場合は、日商簿記2級まであると応募時にもアピールしやすくなります。
経理への転職やキャリアアップを考える場合は、日商簿記だけでなく、Excelや英語力、実務経験も含めて考える必要があります。
経理で役立つ資格・スキルと、目指す会社に応じた組み合わせはこちらの記事でまとめています。
家計管理や資産形成に役立てたい人なら、FP3級が取り組みやすいです。
保険、年金、税金、投資の基本を広く学べるので、仕事だけでなく生活にもつながります。
税理士事務所に興味がある人なら、簿記に加えて税法の基礎を学んでおくと、仕事に入るときの抵抗感は減ると思います。
最初から難しい資格を選ぶより、今の自分の仕事や生活に近い資格から始める方が続けやすいと思います。
資格は選択肢を増やすきっかけになる

目的によって、優先したい資格は変わります。
資格だけで人生が大きく変わるわけではありません。
それでも、今いる場所から少し動きたいとき、資格の勉強が背中を押してくれることがあります。
販売職から事務系の仕事へ移るときはMOS。
経理業務に関わるようになってからは日商簿記。
会計をもっと深く理解したくなってからは、日商簿記1級レベルの学習や全経簿記上級。
家計管理や資産形成にはFP。
税理士事務所の仕事に関心を持ってからは税法。
そのときの仕事や生活に合わせて勉強してきたことで、少しずつ選択肢が広がっていきました。
これから資格を取ろうか迷っている人は、「人気がある資格かどうか」だけでなく、自分の仕事や生活にどうつながるかを考えて選ぶのがおすすめです。








