新卒で入社したのは、販売職でした。
もともと内向的な性格で、事務職希望だった私にとって、販売の仕事は決して得意な分野ではありませんでした。
声かけや接客を必死に学んだことで売上は伸び、仕事としては評価されるようになりました。
それでも、ずっと苦しさを感じていました。
この記事では、販売職で消耗した経験と、事務系の仕事に転職して感じた「仕事の向き不向き」について書いていきます。
販売職を選んだ新卒時代

新卒の就職活動では、事務系の仕事を中心に考えていました。
当時は就職が厳しい時期で、事務職は人気もあり、就職活動は思うようには進みませんでした。
そんな中で、たまたま好きなお店の販売職を受けたところ、内定をいただき、そのまま入社することになりました。
好きなお店で働けることは、素直に嬉しかったです。
実際に働き始めてみると、販売職は想像以上に自分に合わない仕事でした。
声かけが苦痛だった店頭の日々
販売職で一番つらかったのは、お客様への声かけです。
店頭に立って、自分から話しかける。商品を提案する。接客が終われば、また別のお客様に声をかける。
個人の売上目標があるお店では、販売職として当たり前の仕事だと思います。
特に、私が勤務していたお店では、店員が積極的に話しかけるのを良しとするスタイルでした。
人見知りの私にとって、その一つひとつが大きな負担でした。
声をかけても反応がないこともあります。もちろん、お客様に悪気があるわけではありません。
そうした場面が毎日のように続くうちに、少しずつ気持ちが削られていきました。
「仕事に行きたくない」「この仕事は向いてない」そう思いながら出勤していた時期もありました。
できないまま終わりたくなかった
向いていないと感じながら、すぐに辞めることはしませんでした。
「こんな自分でも、頑張れば変われると証明したい」という気持ちがありました。
人見知りだからできない。販売に向いていないから売れない。
そんな理由で諦めたくなかったのかもしれません。
いつしか人見知り代表としての、変な使命感をもっていました。
販売が得意な先輩との出会い

特に大きかったのは、販売実績がとても高い先輩との出会いです。
その方は、販売の仕事が本当に向いている人でした。
持って生まれた雰囲気も、会話の運び方も、商品の見せ方も、すべてがとても自然でした。
その先輩の接客を見て、できることを真似していきました。
関連商品を提案するタイミング。お客様の反応を見るポイント。押し売りにならない伝え方。
一つひとつ身に着けていくうちに、自分なりの接客の型ができていきました。
売上達成と消えない苦しさ
接客を学んで実践するうちに、個人売上は少しずつ上がっていきました。
社内でも評価されるようになり、次のポジションを期待されるようにもなりました。
新入社員を教える立場になることもあり、販売のノウハウも積み重なっていきました。
周りから見れば、順調に見えたかもしれません。
それでも、自分の中で感じる苦しさや大変さは、何も変わりませんでした。
売上が取れるようになったあとも、声かけへの負担は残りました。
接客ができるようになったあとも、人と話し続けることへの抵抗は消えませんでした。
評価されることは嬉しかったですが、仕事が終わる頃には、いつもぐったりしていました。
「できる」と「合う」の違い
販売職を経験して強く感じたのは、「できること」と「合っていること」は違うということです。
人と接することが好きな人にとっては、販売職はやりがいもあり、力を発揮しやすい仕事だと思います。
実際、私が出会った先輩のように、販売職が本当に合っている人もいました。
でも、私には合いませんでした。どれだけ工夫しても、根本的な負担が大きかったです。
常に人と関わりながら、明るく感じよく対応し続けること。
販売職では当たり前のことでも、自分に合わない環境では大きな消耗につながります。
練習や経験で慣れる部分はありますが、それだけではどうにもならない問題もあると感じました。
事務系に転職して変わったこと

その後、私は事務系の仕事に転職しました。
転職してまず感じたのは、精神的な負担の違いです。
もちろん、事務の仕事にも大変なことはあります。
正確さも求められますし、締切もあります。電話対応や社内調整が必要な場面もあります。
それでも、販売職で感じていた消耗とは、まったく違いました。
自分から次々にお客様へ声をかけ続ける必要がなく、一日中、店頭で気を張り続けることもありません。
目の前の業務に集中できる時間があるだけで、私にとってはかなり働きやすくなりました。
同じように取り組んでいても、成果の出やすさが違う。事務系の仕事に転職して、そう実感しました。
事務職でも活きた販売経験
販売職の経験は、事務職でも役立ちました。
事務職というと、黙々と作業するイメージがあるかもしれません。
実際には、社内外とのやり取りもありますし、相手に合わせて説明したり、調整したりする場面もあります。
電話応対や社内のやり取りで、感じがいいと言われる場面も度々ありました。
販売職では当たり前だったことが、事務職では評価されることに、少し驚いたのを覚えています。
話を聞く力、相手の反応を見る力、分かりやすく説明する力、売上や数字を意識する感覚、後輩に教えた経験。
これらの経験は、バックオフィスの仕事でも活かせる部分がたくさんありました。
また、事務職に転職する前には、MOSのExcelとWordの資格も取得しました。
事務職や経理業務に役立った資格については、こちらの記事でまとめています。
働き方を見直すきっかけ

販売職で消耗した経験があったからこそ、私は働き方について真剣に考えるようになりました。
どんな仕事なら続けられるのか。どんな環境なら力を出しやすいのか。何を大切にして働きたいのか。
その後、事務系のバックオフィス業務全般に携わり、仕事の中で経理を担当するようになりました。
経理の仕事では、学んだことを実務ですぐに使える場面がありました。
簿記や会計の知識が日々の業務の理解につながり、できることが少しずつ積み上がっていく。
その感覚が、私にはとても合っていました。
頑張る場所を変えてもいい
私が販売職で成績を残せるようになっても、苦しさを感じていたのは、仕事の性質が合っていなかったからだと思います。
今の仕事がつらいときに、「自分がダメだから」と決めつけなくてもいいと思います。
頑張りが足りないのではなく、今いる場所が合っていないだけかもしれません。
自分に合う場所で頑張ることも、大切です。
私にとって販売職から事務系の仕事への転職は、自分に合う働き方を考える大きなきっかけになりました。
販売から事務職を目指すときの不安や、販売経験を応募書類・面接でどう伝えたのかについては、別の記事で詳しくまとめていきたいと思います。

