将来の選択肢を増やすために

「30代から未経験で経理を目指すのは遅いだろうか」
「簿記を取れば転職やキャリアアップにつながりそう」
将来の働き方に不安を感じたとき、そのように考える方もいるかもしれません。
私自身も20代後半くらいから、将来に対する漠然とした不安を抱えていました。
そんな中で経理業務を担当することになり、簿記や会計の勉強を始めました。
当時は「専門的な知識を身につければ、働き方の選択肢が広がるはず」と考えていましたが、実際には思い描いていた未来とは少し違う部分もありました。
この記事では、30代で未経験から経理の仕事を始めて感じたことや、実際に経験した理想と現実についてまとめています。
未経験からのスタート
経理を担当することになった当初は、本当に何も分かりませんでした。
職場には独立した経理部がなく、周囲に気軽に相談できる環境でもありませんでした。
消費税の区分はどのように判断するのか。
同じ取引でも会社によって処理方法が異なるのはなぜなのか。
テキストでは理解したつもりでも、実務では新しい疑問が次々と出てきました。
そのたびに調べながら、一つずつ知識と経験を積み重ねていきました。
大変ではありましたが、勉強したことがそのまま仕事につながる感覚は新鮮でした。
思い描いていた未来
経理の仕事を覚えながら簿記の勉強を進めるうちに、将来のイメージも少しずつ変わっていきました。
会計や税務の知識を身につければ、年を重ねても働き続けることができる。
経験を積めば転職の選択肢も広がる。収入も上がり、将来への不安も減っていく。
そんな未来を思い描いていました。
実際、経理や会計は専門性が高く、一度身につければ長く活かせるスキルです。
資格や実務経験を積み重ねていけば、自分自身の大きな武器になると感じていました。
思った以上に高かった壁

しかし、現実は想像していたほど単純ではありませんでした。
簿記を学び、会計や税務の知識を身につければ自然と道が開けると思っていましたが、転職活動では別の壁に直面しました。
企業が見ているのは、資格や知識だけではありません。
実務経験や勤務条件、働ける時間帯なども重要な判断材料になります。
私の場合は小さな子どもを育てながら働いていたこともあり、転勤や残業を前提とした働き方は難しい状況でした。
応募しても思うような結果につながらず、「勉強を続ければすべて解決するわけではない」という現実を知りました。
当時は落ち込んだこともありました。
努力が足りなかったのではないか。もっと別の選択肢があったのではないか。
そんなことを考える時期もありました。
無駄にならなかった学び

経理や会計を学んだことで得られたものは、仕事の知識だけではありませんでした。
数字を見る力。お金の流れを理解する力。税金や制度への理解。
こうした知識は、家計管理や資産運用にも役立っています。
収入を増やすことだけではなく、お金を管理し、資産を育てていくことの大切さを実感するようになりました。
その後、資産形成が進むにつれて、働き方に対する考え方も少しずつ変わっていきました。
以前は「もっと収入を上げたい」「キャリアアップしたい」という気持ちが強かったのですが、次第に家庭との時間や心の余裕も大切にしたいと思うようになりました。
現在はサイドFIRE生活を送りながら、税理士事務所で在宅勤務を取り入れたパートとして働いています。
会計や税務の知識を活かしながら、自分に合ったペースで働ける環境です。
現在の仕事内容や働いてみた感想については、こちらの記事で詳しくまとめています。
かつて思い描いていた未来とは少し違います。それでも今の働き方には満足しています。
経理や簿記は転職だけのためじゃない
私自身の経験から感じるのは、経理や簿記の勉強は転職のためだけのものではないということです。
もちろん、経理職を目指している方には役立つ知識です。
一方で、
・家計管理を改善したい人
・投資や資産形成に興味がある人
・将来の働き方に不安がある人
・長く使える知識を身につけたい人
こうした方にとっても、学ぶ価値は十分あると感じています。
私自身も、簿記や会計、税法を学んだことで、お金の流れを以前より深く理解できるようになりました。
その経験は、資産運用を続けるうえでも大きな支えになっています。
私自身も最初は投資初心者でした。
資産運用を始めたきっかけや、初心者の方向けの考え方については、こちらの記事にまとめています。
振り返って思うこと

30代未経験で経理を始めた頃の私は、資格を取り、経験を積み、理想の転職を実現する未来を思い描いていました。
今振り返ると、その未来とは少し違う場所にいます。
それでも、あのとき学び始めたことが今につながっていることは間違いありません。
もし今、新しい勉強や挑戦を始めようか迷っている方がいるなら、最初から完璧な未来を描く必要はないと思います。
積み重ねた知識や経験は、思いがけない形で将来につながることもあります。




