「経理経験はあるけれど、希望条件に合う転職先がなかなか見つからない」
30代で経理転職を考えたとき、私はそう感じました。
私自身は、未経験から経理職へ転職したわけではありません。
正社員として働く中で経理業務を担当するようになり、決算に関わる業務まで経験しました。
その後、年収アップやスキルアップを目指して転職を考えましたが、希望条件に合う経理求人を探すのは簡単ではありませんでした。
特に、非上場企業から中規模以上の上場企業を目指す中で、連結決算や開示など、未経験の業務が多いことにも壁を感じました。
この記事では、経理経験者が転職活動で感じた求人選びの現実と、働き方の選択肢についてまとめます。
正社員経理として経験した業務

私の場合、最初から経理職として入社したわけではありません。
正社員として働く中で、経理業務を担当するようになりました。
日々の経理業務、月次の締め作業、決算に関わる確認や資料作成など、幅広い業務に関わっていました。
経理を担当した期間は4年ほどです。
簿記や会計の勉強もしていたので、まったくの未経験ではありません。
だからこそ、次に転職するなら、経理としてもう少し専門性を高めたい、年収も上げたいという気持ちがありました。
一方で、実際に求人を見ると、自分の経験がそのまま高く評価される求人ばかりではありませんでした。
会社の規模や業務内容によって、求められる経理経験はかなり違うと感じました。
簿記資格と実務経験の見られ方
簿記を勉強したことは、経理の仕事にかなり役立ちました。
仕訳の考え方や、決算の流れを理解するうえで、簿記は大事な土台になります。
ただ、転職活動では、簿記資格だけで大きく評価が変わるわけではないと感じました。
特に30代の経理転職では、資格よりも「実務で何をしてきたか」を見られます。
月次決算は担当していたか。
年次決算にどこまで関わったか。
税務や給与、労務にも関わっていたか。
上場企業で求められる業務経験はあるか。
マネジメント経験はあるか。
簿記の知識は必要です。
でも、転職で評価されるのは、知識そのものよりも「その知識を使って、実務で何を担当してきたか」だと感じました。
経理転職で見られやすい日商簿記、Excel、TOEICと、実務経験の組み合わせについては、こちらの記事で整理しています。
非上場企業から上場企業への壁

ステップアップ転職を考えたとき、上場企業や規模の大きい会社も見ていました。
制度が整っていて、経理としての経験も広がりそうだと思ったからです。
ただ、選考の中では壁も感じました。
非上場企業で幅広く経理業務を担当していた私にとって、上場企業の経理で求められる経験には、未経験の業務が多くありました。
たとえば、
・連結決算の経験
・開示資料の作成経験
・税務申告に関わる経験
・内部統制に関する業務
こうした経験を聞かれると、自分の経理経験だけでは足りない部分があると感じました。
幅広く経理に関わってきた経験は強みです。
一方で、上場企業のように分業され、専門性の高い業務がある環境では、求められる経験の種類が違います。
ここは、転職活動をしてみて初めて実感した部分でした。
希望条件に合う求人が少なかった理由
希望条件に合う求人が少なかったのは、経理求人がないからではなく、私が転職に求めていた条件が多かったからだと思います。
もともと正社員として働いていて、職場環境にも大きな不満はありませんでした。
そのため、転職するなら、収入面で納得できることと、経理としてスキルアップできることが必要でした。
さらに子育て中だったため、休日、残業時間、通勤時間、転勤の有無、在宅勤務やフレックスの使いやすさも外せませんでした。
条件を広げれば求人はあります。
ただ、今の生活を変えてまで転職するなら、収入・経験・働きやすさのどれかを大きく下げる選択はしにくいと感じていました。
年収が上がっても、残業や通勤の負担が大きすぎると続けにくい。
働きやすくても、スキルアップや収入面で物足りないと転職する意味が薄い。
このバランスを取ろうとすると、応募したい求人はかなり限られました。
ただ、私にとって転職は「経理正社員なら何でもいい」という話ではありませんでした。
今の生活を変えてまで行く意味があるか。
そこを慎重に見ていたからこそ、希望に合う求人が少なく感じたのだと思います。
経理求人で確認したいポイント

経理求人を見るときは、仕事内容をしっかり確認した方がいいです。
同じ「経理」でも、仕訳入力や請求書処理が中心の求人もあれば、月次決算、年次決算、連結決算、開示、総務・労務まで含まれる求人もあります。
経理は、経験を積み上げていける仕事です。
そのため、今できる業務だけでなく、次にどんな経験を積みたいのかを考えて求人を見ることが大事だと感じました。
ただ、未経験業務ばかりの求人は、応募しても選考で通りにくいことがあります。
今までの経験を活かせる業務がありつつ、新しい経験も積める求人の方が、通りやすさと挑戦のバランスは取りやすいと感じました。
求人票だけでは分からない情報を集めるため、転職エージェントとスカウト型を使い分けました。
実際の進め方は、こちらの記事にまとめています。
税理士事務所パートという選択
転職活動をする中で、正社員経理としてステップアップする道だけでなく、会計や税務に関わる働き方も考えるようになりました。
当時の私は、サイドFIREも視野に入れていたので、働き方は大きく分けて2つの選択肢がありました。
正社員で働くなら、しっかり働いて収入もスキルも伸ばす。
パートで働くなら、収入にはこだわりすぎず、子育てや暮らしとのバランスを優先する。
ただ、どちらを選ぶにしても、譲れなかったのは「スキルが身につくかどうか」でした。
シングルマザーとして、何があっても働いていける力は持っておきたいと思っていたからです。
その点で、税理士事務所の仕事は選択肢のひとつになりました。
企業経理とは違いますが、会計ソフトへの入力や税務に関わる業務など、簿記や経理経験を活かしながら、新しいことを学ぶ機会があります。
経理経験がどこまで活かせるのか、仕事内容や評価されやすいスキルがどう変わるのかは、「経理と税理士事務所の違い」で詳しく比較しています。
結果として、現在は税理士事務所でパートとして働きながら、サイドFIRE生活を送っています。
子育てとのバランスも考えたうえで、会計や税務に関わりながら自分に合う働き方を選びました。
税理士事務所パートとして実際に働いて感じたことは、こちらの記事で詳しくまとめています。
経理転職で大切だと感じたこと
経理転職で大切なのは、求人を見る前に自分の優先順位を整理しておくことだと感じました。
収入を上げたいのか。
経理として専門性を高めたいのか。
働き方を整えたいのか。
ここが曖昧なまま求人を見ると、条件の良さだけに引っ張られたり、逆に妥協しすぎたりしやすいと感じました。
会社の規模や業務内容によって、求められる経験は変わります。
また、収入、スキルアップ、働きやすさ、家庭との両立をすべて満たす求人は多くありません。
だからこそ、転職することで何を得たいのかを先に考えておくことが大事だと思います。
経理転職を考えることは、単に職場を変えることではなく、これからの働き方を見直すきっかけにもなりました。
最終的に私は経理正社員として転職はしませんでしたが、転職エージェントには書類の添削や面接対策でかなり助けられました。
職務経歴書の見せ方や、面接での伝え方を整理できたことはよかったです。
経理転職で使ったエージェント3社の違いは、こちらの記事でまとめています。





