全経税法2級は、日商簿記ほど知名度の高い資格ではありません。
それでも、税理士事務所を目指す前に税法の基礎を勉強しておいたことは、実際に働き始めてから役立っています。
私は全経税法2級の4科目すべてに合格しました。
この記事では、実際に勉強して感じた難易度や受験した順番、勉強方法、使った教材、税理士事務所で感じた実務とのつながりをまとめます。
※試験制度や現在販売されている教材については、2026年9月時点の情報を確認しています。
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全経税法2級を取得した
全経税法2級には、所得税法・法人税法・消費税法・相続税法があります。
私は3級を受けず、最初から2級を受験しました。
勉強したときの体感は、次のとおりです。
| 科目 | 私の体感 |
|---|---|
| 消費税法 | 取り組みやすかった |
| 所得税法 | 比較的取り組みやすかった |
| 法人税法 | 難しく感じた |
| 相続税法 | 内容が独特だった |
最初に法人税法以外をまとめて受験し、その後に法人税法にも合格しました。
当時は比較的まとまった勉強時間を確保しやすい状況でしたが、試験は年2回あるため、無理に複数科目を受けず、勉強時間に合わせて受ける科目数を決めるといいと思います。
全経税法能力検定は受験資格に制限がなく、3級に合格していなくても2級から受験できます。
私の場合は簿記や経理を勉強していたこともあり、2級からでも勉強を進められました。
税理士事務所への転職・実務で役立った

税理士事務所への転職活動では、履歴書の資格欄に取得した税法科目を書きました。
資格そのものが大きな武器になったとは感じませんでしたが、簿記だけでなく税務も勉強してきたことは伝えられたと思います。
そして、全経税法2級を取って良かったと特に感じるのは、実際に税理士事務所で働き始めてからです。
仕事を教えてもらう中で、「勉強したあの部分のことか」と知識がつながる場面があります。
法人税法は申告書を作るときにつながった
法人税申告書を作るときは、試験勉強で学んだ考え方を思い出す場面があります。
たとえば、会計上の利益と税務上の所得はそのまま同じではなく、加算・減算して調整していくという考え方です。
実務で申告書を見るときに、何をしているのか全く分からない状態ではなかったのは大きかったです。
難しく感じた科目でしたが、現在の仕事では学んだ内容がつながる場面の多い科目です。
消費税法は考え方を理解するときに役立った
消費税法では、取引ごとの消費税区分を確認するときだけでなく、簡易課税や一般課税の違いを理解するときにも基礎知識が役立っています。
税理士事務所では「この取引を消費税上どう扱うのか」「この会社はどの方法で消費税を計算するのか」と考える場面があります。
細かな判断や実際の処理は仕事をしながら覚えていく必要がありますが、消費税の仕組みを一度勉強していたことで、意味を理解しやすくなりました。
所得税法は年末調整や確定申告につながった
所得税法で学んだ所得の種類や所得控除は、年末調整や個人の確定申告でも出てきます。
また、所得税法を勉強したことで、初めて自分で確定申告ができるようになりました。
相続税法は今の仕事ではあまり使っていない
相続税法については、相続を多く扱う事務所であれば違うと思いますが、私の場合は実務とのつながりが一番少ないです。
それでも、相続や贈与について体系的に学べたので、自分自身の知識として勉強して良かったと思っています。
どの科目から受ける?取りやすさと実務で分けて考える
取りやすさで選ぶなら
受験する順番に迷うなら、私なら消費税法から始めます。
次に所得税法、法人税法と進み、相続税法は最後でもいいと思います。
法人税法は、簿記で扱う会計上の考え方と税務上の扱いがそのまま一致しない部分も多く、その違いを整理するのに時間がかかりました。
相続税法は他の税法とは少し内容が異なるため、最初の1科目として選ばなくてもいいと感じています。
実務を考えるなら時期や仕事内容で変わる
実務で役立つ科目は、税理士事務所に入る時期や仕事内容によって変わります。
年末調整や確定申告の時期を前に働き始めるなら、所得税法を勉強しておくと内容を理解しやすいです。
一方、普段の業務では法人税法や消費税法の知識がつながる場面もあります。
そのため、実務を意識するなら、これから関わりそうな仕事に合わせて科目を選ぶのも一つの方法です。
相続税法は、相続を多く扱う事務所でなければ後まわしでもいいと思います。
全経税法2級の勉強方法と使った教材

私はテキストと講義で内容を学び、過去問を解きながら理解を確認していました。
過去問は早めに取り組んだ
テキストを最初から完璧に覚えてから問題を解くのではなく、基礎を確認した段階で過去問に進みました。
最初は分からない問題もありましたが、出てきた論点をテキストに戻って確認することで、覚えるポイントが分かりやすくなりました。
過去問で分からなかったところはテキストに戻って確認し、もう一度解き直す。
この繰り返しが、私には合っていました。
過去問は最低でも2周しました。
使ったのは公式テキストと過去問
私は、全経税法向けの教材と過去問を使って勉強しました。
法人税法・消費税法・相続税法については、現在ネットスクール出版から「全経税法能力検定試験 公式テキスト3級/2級」が販売されています。
いずれの教材も、3級と2級の内容が1冊にまとまっています。
一方、所得税法は現在ネットスクールから公式テキストが出ていません。
私は所得税法の勉強では、全国経理教育協会編の「演習所得税法」を使いました。
▶ 演習所得税法を楽天で見る税法は改正があるため、教材を購入するときは、受験する回に対応したものか確認しておくと安心です。
過去問題集は全国経理教育協会から購入できます。
所得税法・法人税法・消費税法は過去問題集が販売されており、相続税法は1回ごとのPDF形式で販売されています。
テキストだけより講義がある方が理解しやすかった
私の場合は、講義を聞きながら理解する方が合っていました。
特に法人税法は、テキストを読むだけでは「何を計算しているのか」が分かりにくいところもありました。
そのため、まずはテキストで勉強してみて、理解しにくい科目だけ講義を利用する方法もあると思います。
現在ネットスクールでは、法人税法・消費税法・相続税法の3級/2級対策講義があり、テキストは別売りです。
全経税法2級が向いている人

全経税法2級は、これから税務を学びたい人に向いている資格だと思います。
特に、次のような人は勉強した内容を生かしやすいと感じます。
- 税務に触れた経験が少なく、基礎から学びたい人
- これから税理士事務所への転職や勤務を考えている人
- 税理士試験の税法科目に進む前に、税法の全体像をつかみたい人
一方で、まだ簿記を持っていない人なら、私なら全経税法より先に日商簿記を優先します。
日商簿記3級・2級を取得したときの勉強方法や使った教材はこちらにまとめています。
▶ 日商簿記3級・2級に90点台で合格した勉強法と使った教材
まとめ|全経税法2級は税務を学ぶ土台になった
全経税法2級を取得して良かったと感じるのは、資格欄に書けたこと以上に、税務の仕事を覚える前に基本的な考え方に触れられたことです。
もちろん、試験勉強だけで実務ができるようになるわけではなく、申告書の作成や細かな判断は働きながら覚えていきます。
それでも、経理から税務の仕事へ進む前の準備として、私にとっては勉強する意味のある資格でした。
これから税理士事務所を目指す場合は、資格だけでなく、実際の仕事内容や働き方も知っておくと仕事をイメージしやすいと思います。
私が税理士事務所で実際に働いて感じたことはこちらにまとめています。


