日商簿記1級と全経簿記上級の違いと共通点を解説!

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日商簿記1級と全経簿記上級はどう違う?

簿記界の最高峰資格と言われている、日商簿記1級と全経簿記上級。

なんとなく似ている資格ですが、どう違うのでしょうか?

<<<結論>>>
共通点:出題範囲
相違点:主催者、知名度、合格のしやすさ、出題傾向、試験実施時期

結論だけ聞いても分かりにくいと思いますので、詳しく解説していきます!

私は2年半ほどの間、両方の資格の勉強に力を注いできました。

その結果、2025年に全経簿記上級は取得済みです。

日商簿記1級は3回受けましたが、なかなか合格できずいったん諦め。泣

何度も落ちて対策し続けてきた私だからこそ分かる、両方の違いや共通点をお伝えできればと思います!

日商簿記1級と全経簿記上級の共通点

まずは2つの資格の全体像をつかむために、共通点から解説していきます。

出題範囲はほぼ同じ

どちらも学習する論点の範囲はほぼ同じです。

試験科目も同じで、商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算の4科目です。

また、どちらも合格すると税理士試験の受験資格を得ることができるという点も共通しています。

合格基準と傾斜配点も同じ

合格基準も同じで、総合得点を7割以上とる必要があります。

ただ、それだけではなく、厄介なことに通称「足きり」と呼ばれる制度が導入されています。

足きりとは、4科目のうち1科目でも4割以上得点できないと、どんなに総合得点が高くても、その時点で不合格となる制度です。

また、どちらも合格率を一定にするために、傾斜配点が行われていると言われています。

傾斜配点とは、合格率に偏りが出てしまった場合に使われる配点手法です。

平均点が低すぎる場合、合格者を増やすために、みんなが正解できた問題に配点が多く置かれる、というような仕組みです。

逆に平均点が高すぎる場合は、逆傾斜と言って、難しい問題に配点が置かれることも時々あります。

受検する際は、「足きり」と「傾斜配点」に注意してください。

日商簿記1級と全経簿記上級の違い5つ

続いて、日商簿記1級と全経簿記上級の相違点を見ていきましょう。

主催者の違い

主催する団体は下記の通りです。

日商簿記1級
日本商工会議所:全国の商工会議所を会員とする日本最大の民間総合経済団体。地域振興事業、政策提言活動、検定試験を通じた人材育成を行っている。

全経簿記上級
全国経理教育協会(ZENKEI):簿記、経理、税務の普及振興を目的とする公益社団法人

日本商工会議所の方が規模が大きく、活動目的も幅が広そうです。

知名度の違い

世間からの知名度は、圧倒的に日商簿記1級が高いです。

まず受検者数にかなりの差があります。

日商簿記1級は申込ベースで毎回10,000人越え。全経簿記上級は1,800~2,000人程度です。

就職や転職にダイレクトに役立てようと思ったら、日商簿記1級が有利です。

全経簿記上級は、履歴書に書いてもスルーされてしまうことがあります。

私の場合、履歴書に日商簿記2級と、全経簿記上級を書いていますが、

面接官の反応は「あぁ、日商2級あるなら大丈夫だね~」という感じ。

全経簿記上級とでは難易度は段違いなのですが、全然分かってもらえずに悲しいです。笑

合格しやすさの違い

試験範囲はほぼ同じですが、全経簿記上級の方が、やや合格しやすい印象です。

合格率、配点、受検者層という項目で比較表を作りましたので、ご覧ください。

日商簿記1級全経簿記上級
合格率10%前後13~15%
配点4科目合計で100点満点
1科目25点のため、
1つのミスが命取りとなる
4科目合計で400点満点
1科目100点の配点があるため、多少のミスは挽回可能
受検者層公認会計士受検生や現役経理のビジネスマンなど、ライバルが強め学生や税理士の受検資格を得るために受ける人が多く、日商よりはライバルが強すぎない

日商簿記1級は、配点から見ても運要素が強い試験。全経簿記上級は実力が反映されやすい試験と言えるでしょう。

出題傾向の違い

出題傾向の違いとしては、日商簿記1級は「計算重視」、全経簿記上級は「理論重視」だと言えます。

最近は日商も理論を問う問題も多少出していますが、全経簿記上級では記述問題が複数出ることがあります。

「理論」という点での難易度は、全経簿記上級の方が高いです。

全経簿記上級の理論問題が解くことができれば、日商簿記1級の理論はかなり解きやすいと感じるでしょう。

試験実施時期の違い

試験回数は2つとも年2回ですが、その実施時期が異なります。

日商簿記1級:6月と11月
全経簿記上級:7月と2月

日商の方が少し先に試験日となります。

申込日のタイミングも良くできていて、日商を受けて試験の感触が分かってから、全経の申し込みをしても間に合うようになっています。

私も日商でポカミスを連発し、自己採点して全然ダメと分かってから、全経に勢いで申し込んだことがあります。

日商簿記1級と全経簿記上級 向いているのはこんな人

2つの資格の共通点や違いを解説してきましたが、結局どちらを受ければいいか、悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

受検を迷っている方に向けて、それぞれどんな人に向いているか、解説していきます。

日商簿記1級に向いている人

就職や転職に生かしたい、という人は日商簿記1級が向いています。

日商1級をとれば、周りからの目が明らかに変わるでしょう。

また、計算問題が多いため、理論対策が好きではない方にも向いています。

日商簿記1級は、回によっては見たことがないトリッキーな問題が出ることがあります。

そういう点で、試験自体に運要素があり、当日のその場の対応力が試される場面があります。

普段から要領よく、本番に強いタイプにも向いていそうです。

全経簿記上級に向いている人

税理士を目指す方にとっては、合格率が高く、理論重視な全経簿記上級がおすすめです。

また、全経簿記上級は割と素直で解きやすい問題が多いです。過去問と似たような形式で出ることもあります。

当日の対応力というより、しっかり実力を評価してほしいという方に向いています。

また、理論問題は記述式も出ますので、記述に抵抗のない方も良いと思います。

【まとめ】日商簿記1級と全経簿記上級の違いはコレ

今まで日商簿記1級と全経簿記上級の違いや共通点などを、解説してきました。

大きく違う点をまとめると、下記のようになります。

・知名度(日商は高い、全経は低い)
・問題の傾向(日商は計算、全経は理論)
・合格しやすさの違い(日商より全経の方が合格率高く、受かりやすい)

似ているようで似ていない簿記の資格。

全経簿記上級だけ持っている私としては、もう少し全経の知名度が上がってほしいなーと切に思います。

そのためにこの記事を書いていたりもします。笑

全経上級が10人に1人は知ってる日本になりますよーにっ

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